定住性生物 北海道地区
hokkaido

ラッコ

哺乳類

学名:Enhydra lutris
保全状況:絶滅危惧IA類(CR)
分類階級:食肉目イタチ科

分布域北海道東部 海面に仰向けになってプカリと浮かび、胸に抱いた石で貝やウニを割る。 愛くるしい仕草で水族館で人気者のラッコも、自然界では絶滅危惧種になっています。 北海道東部からカリフォルニアまで北太平洋の沿岸に分布。 良質な毛皮のため乱獲され、20世紀初めには絶滅寸前まで減少しました。 イタチ科の仲間では最大で、同じ科のカワウソと同様に水中の生活に適応して進化しました。 後ろ足は大きなひれ状になっています。体長100~140cmほど。 アザラシのように厚い皮下脂肪はありませんが、そのかわり長い綿毛が密集し、 その働きで体温を維持しています。この綿毛の密度は哺乳類でも最大といわれています。 海底が岩場の沿岸域に棲み、頻繁に海に潜って貝やエビ、カニ、ウニなどを食べています。 1日に体重の3割ほどの餌をとる大食漢です。生活のほとんどを海で過ごしますが、 波の静かな岩場など陸に上がって休む姿も見られます。 近年では回復傾向にあり、日本では北海道の東部沿岸でわずかな数が生息しています。 これらのラッコは一時消滅したものが再定着したものと考えられています。