定住性生物 西日本地区
west-japan

ナゴヤダルマガエル

両生類

学名:Pelophylax porosus brevipodus
保全状況:絶滅危惧IB類(EN)

分布域中部、山陰、四国 少し難しい話なのですが、日本でよく知られるカエルにトノサマガエルがいます。 このトノサマガエルはじつは関東地方には生息しておらず、 これらの地域で一般的にトノサマガエルと呼ばれているのはトウキョウダルマガエルです。 そして、このトウキョウダルマガエルにごく近い仲間がナゴヤダルマガエルなのです。 中部から山陽、四国地方の一部に生息。分布域が重複するトノサマガエルよりも体が小さく、 体長は6cmほど。手足が短くずんぐりしており、それが名の由来になっています。 「ゲェ、ゲェ、ゲェ」と鳴き、この鳴き声などの違いから 名古屋系と岡山系の2つの地域集団に分けられています。 ほとんど水辺から離れることなく、低地の湿原や水田などで 小型昆虫やクモ、ムカデなどを食べて暮らしています。 繁殖期は4~7月。オスが水田などのなわばりをつくり、 メスは何回かに分けて産卵を行います。 低湿地帯で生活するカエルのために人間の影響を受けやすく、水田の減少や宅地化、 外来種であるウシガエルによる捕食などにより各地で減少し、絶滅が危惧されています。