定住性生物 九州・四国・沖縄地区
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オオルリシジミ

昆虫

学名:Shijimiaeoides divinus
保全状況:絶滅危惧IB類(EN)
分類階級:チョウ目(鱗翅目)シジミチョウ科

分布域阿蘇・九重周辺の高原 シジミチョウは、世界で約5,000種が知られ、チョウの仲間では最大のグループです。 シジミ貝に似た小さな翅の形が名の由来でしょう。 オオルリシジミは瑠璃色の翅が美しい大型のシジミチョウ。 翅を広げると30mmほどの大きさです。 朝鮮半島と日本の本州・九州に分布し、それぞれが別の亜種に分類されています。 しかし、日本では、本州では長野県、九州では阿蘇地方の 限られた地域でしか見られなくなってしまいました。 生息地は、牧草地など人為的に管理が行われている草地。 成虫は5~6月のごく限られた期間に姿を現し産卵します。 ふ化した幼虫はマメ科のクララという植物のつぼみと花しか食べません。 7月にさなぎとなり、約10か月過ごして次の年の初夏に成虫として飛び立つというライフサイクルです。 かつてこのような草地では定期的に野焼きや草刈りが行われていました。 生活と自然の微妙な境界によってオオルリシジミの生息環境が維持されてきたのです。 長野県では、野焼きを復活させてオオルリシジミの生息環境を整える試みも行われています。