定住性生物 九州・四国・沖縄地区
kyusyu-shikoku-okinawa

イリオモテヤマネコ

哺乳類

学名:Prionailurus bengalensis iriomotensis
保全状況:絶滅危惧IA類(CR)
分類階級:ネコ目ネコ科

分布域西表島 沖縄本島から南西に約460km、亜熱帯の海に浮かぶ西表島は森の島です。約9割がジャングルのような原生林で占められています。マングローブクルーズやシュノーケリングなど、最近は観光でも人気を集める島。世界でも西表島のみに棲み、この島で食物連鎖の頂点に立つ動物がイリオモテヤマネコです。東南アジアなどに広く分布するベンガルヤマネコの亜種で、1965年に発見されました。 西表島の王者といっても、その大きさはペットのイエネコとほとんど変わりありません。オスの方が大きく、体重は3.5~5.0kg。メスは3.0~3.5kgほど。基本的に夜行性で、朝と夕方に活発に行動します。食性はネズミやトカゲ、鳥類、コオロギといった昆虫まで多様。イエネコと違って水も苦手にせず、泳ぎや木登りも上手で樹上で狩りもします。 西表島では低地部をはじめ全島に広く分布しています。それでも生息数はわずか100頭前後と推測されます。近年では、観光開発など生息地の変化、交通事故などにより減少傾向にあるといわれます。国内希少野生動植物種に指定され、保護増殖の取り組みが進められています。