定住性生物 九州・四国・沖縄地区
kyusyu-shikoku-okinawa

アマミノクロウサギ

哺乳類

学名:Pentalagus furnessi
保全状況:絶滅危惧IB類(EN)
分類階級:兎目ウサギ科

分布域奄美諸島 アマミノクロウサギは、奄美諸島の奄美大島と徳之島の2つの島にしか生息しない希少なウサギです。 原始的な形態であり、分布域も非常に限定されていることから学術的にも重要視されています。 頭胴長は40~50cmほど。よく知られるノウサギとほぼ同じ大きさですが、耳と四肢のサイズは約半分。 全体にずんぐりした印象です。 江戸時代に記された奄美大島の地誌には「耳短くして倭の兎と異なり猫に似る」と紹介されています。 林やその周辺の疎開地を好み、草木や果実などを食べる草食性です。 夜間に行動し、昼間は樹の洞や岩穴、自分で掘った穴などで休んでいます。 子育て時には長さ1mほどの巣穴を掘り、母親が授乳に来る時以外は巣穴の入口は塞いで隠されています。 小ウサギの糞などの状況から年間を通じて繁殖している可能性があります。 開発や交通事故に加え、外来種であるマングースの捕食などにより、 2島あわせて約5,000頭までに減少した時期もありました。 しかし、最近の調査ではマングースの駆除が功を奏し生息数が増加しているという嬉しいニュースが届いています。