定住性生物 九州・四国・沖縄地区
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アカウミガメ

爬虫類

学名:Caretta caretta
保全状況:絶滅危惧IB類(EN)
分類階級:爬虫綱カメ目ウミガメ科アカウミガメ属
上位分類:アカウミガメ属
体重:160 kg

分布域関東〜九州 世界の海には7種のウミガメがいますが、 日本でもっとも馴染みが深いのはこのアカウミガメでしょう。 水族館で見られるウミガメもほとんどが本種です。 太平洋やインド洋、大西洋などに広く分布。 このうち北太平洋に分布する個体群が南日本の太平洋岸で産卵します。 主に千葉県から南西諸島にかけてです。日本は北太平洋における唯一の産卵地といわれています。 産卵時期は5~8月。砂浜に上陸して穴を掘り、1回に100個ほどを産み、 シーズン中に複数回産卵を行います。 50~70日でふ化し、子ガメは夜間に地表に現れて海に入ります。 日本で産まれた子ガメは黒潮に流されて北太平洋の温かい海に広く分散していきます。 貝類や甲殻類などを食べる雑食性で、 再び日本近海に戻り成熟するまでに15~20年を要するといわれます。 日本に上陸するメスの甲羅長は100cmほど。 頭部が大きく、頑強な顎をもちます。甲羅が赤みを帯びた褐色で、これが名前の由来です。 漁業による混獲や砂浜の浸食などによって減少していると推定されます。 胃の中から大量のビニール袋が見つかることもあり、 海洋プラスチックごみの影響が懸念されています。