定住性生物 九州・四国・沖縄地区
kyusyu-shikoku-okinawa

ジュゴン

哺乳類

学名:Dugong dugon
保全状況:絶滅危惧IA類(CR)
分類階級:カイギュウ目ジュゴン科ジュゴン属
上位分類:Dugong
体重:300 kg

分布域沖縄島 ジュゴンは、クジラやアザラシのように海に棲む哺乳類。 分類的には海牛(カイギュウ)目に属しています。 そのとおり、浅い海に暮らし、海草などを食べる海の草食動物です。 成獣では体長3m、体重1トン前後になります。 丸々太った大型のイルカといった大きさでしょうか。 後ろ足は消失し、前足は胸びれとなり、大きな尾びれがあります。 インド洋から東部太平洋にいたる温暖な海に生息し、日本はその北限にあたります。 明治時代には奄美大島から八重山諸島までふつうに見られました。 しかし、現在では沖縄島の北部沿岸にわずかに生息するのみ。 漁業による事故死や生息環境の変化などにより減少を続け、 生息数は50頭を超えないと推量されています。 調査によると、サンゴ礁の内側の浅い海で海草を食べた跡が頻繁に見つかりますが、 日中に発見されるのはサンゴ礁外側の深い海です。 人間を恐れて夜間にひっそり行動しているのでしょう。 人魚の伝説はこのジュゴンがモデルになったという説もあります。 かつて身近だったジュゴンも、沖縄の海ではとても希少な存在になっています。